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健康強調月間とは? 目的や取り組み内容・事例を解説

健康保険組合・健康保険組合連合会では、国民の健康意識の向上を目指して、毎年10月を健康強調月間に定めています。

近年では、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の拡大によって生活習慣や働き方が変わったことで、運動不足や生活習慣病などによる健康二次被害が懸念されています。

企業においては、従業員の健康不安を解消するために、健康維持・増進に向けた取り組みが重要です。

この記事では、健康強調月間の目的をはじめ、具体的な取り組み内容・事例について解説します。

出典:スポーツ庁『新型コロナウイルス感染対策 スポーツ・運動の留意点と、運動事例について


目次[非表示]

  1. 健康強調月間とは
    1. 健康強調月間の目的
    2. 健康強調月間が求められる背景
    3. 健康強調月間の取り組み内容
  2. 健康強調月間の取り組み事例
    1. ①ウォーキングプロジェクトの実施
    2. ②よい休息・睡眠の勧奨
    3. ③快眠グッズの設置
    4. ④体重測定の呼びかけ
  3. まとめ


健康強調月間とは

健康強調月間とは、健康保険組合連合会・同都道府県連合会・健康保険組合(以下、各団体)が主催となり、健康づくりに関わるさまざまな取り組みを行う活動月間です。

ここでは、健康強調月間の目的と背景について詳しく解説します。


健康強調月間の目的

健康強調月間は、国民の健康意識を向上させて、健康を維持・増進することが目的です。1966年にスタートしてから、半世紀以上にわたって実施されています。

厚生労働省やスポーツ庁などの後援を得ながら、健康保険加入者の疾病予防・健康づくりに関する事業を推進しています。


健康強調月間が求められる背景

健康強調月間が求められる背景には、平均寿命・健康寿命の延伸やコロナによる健康不安の深刻化があります。

現在、日本は健康寿命が世界一の長寿社会となっており、人生100年時代を迎えようとしています。老後を元気で安心して暮らすために“健康”の重要性を改めて認識することが大切です。

また、コロナの影響によって、生活様式や働き方が変化しており、運動不足・生活習慣病による健康二次被害も懸念されています。

健康強調月間は、国民の健康意識を底上げして、健康寿命を延伸することを目指しています。

出典:厚生労働省『「人生100年時代」に向けて』/スポーツ庁『新型コロナウイルス感染対策 スポーツ・運動の留意点と、運動事例について


健康強調月間の取り組み内容

健康強調月間には、各団体が従業員や家族の健康保持・増進に向けて、各種費用補助やイベントの実施、施設との契約、保健指導などを行っています。

具体的な内容は主催する各団体によって異なりますが、過去に行われた取り組みには以下が挙げられます。


▼健康強調月間の取り組み内容

  • 食生活や睡眠に関する情報の提供
  • スポーツやトレーニングなど、運動に関する情報の提供
  • 各種健康診断の費用の補助
  • 生活習慣やダイエット、運動に関するプログラムの実施
  • 健康増進イベント・事業の実施 など



健康強調月間の取り組み事例

ここからは、健康強調月間の具体的な取り組み事例を紹介します。

内容はさまざまですが、心身の健康づくりに役立つイベントや情報提供などを行い、従業員の健康促進につなげることを目指しています。


①ウォーキングプロジェクトの実施

従業員の運動習慣を定着させることを目的に、ウォーキングを推奨するプロジェクトを実施した事例です。

取り組みによって、従業員が健康意識を高めて、自身の運動状況を把握できるようになったり、ウォーキングを自発的に行えるようになったりすることが期待できます。


▼ウォーキングプロジェクトの内容

  • 活動量計・アプリ活用による歩数のカウントとランキング表示
  • スニーカー通勤・勤務の推奨


②よい休息・睡眠の勧奨

意識的に休息・睡眠を取ることを従業員に勧奨した事例です。

睡眠不足には、糖尿や高血圧症などの生活習慣病、メンタルヘルス不調などにつながるリスクがあります。

睡眠不足による健康リスクを防ぐために、よい休息・睡眠の取り方について従業員へ情報提供やセミナーを行っています。


▼休息・睡眠に関する情報提供・セミナー例

  • 音楽や読書時間などのリラックスタイムを取得する
  • 寝る30分前のスマートフォンやパソコンなどの使用を控える
  • 睡眠を促すマッサージを学ぶセミナー


活動月間を通じて、休息や睡眠に対する正しい情報を知ってもらうことで、従業員が意識的に生活習慣を見直すことが期待されます。

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット『睡眠と生活習慣病との深い関係


③快眠グッズの設置

交代制勤務者における睡眠の質の向上を目的に、快眠グッズを社内に設置した事例です。

夜勤を伴う交代制勤務では、体内時計と生活習慣の間にずれが生じやすく、睡眠障害や生活習慣病の原因の一つといわれています。

健康課題として熟睡できている従業員が少ないことから、活動月間を通じて睡眠の質を高めるために、アイマスクやアロマディフューザーなどのグッズが提供されました。

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット『睡眠と生活習慣病との深い関係


④体重測定の呼びかけ

全従業員のBMIが正常範囲内になることを目標として、体重測定の呼びかけを行った事例です。

健康づくりにおいて、肥満の予防は重要な取り組みの一つです。近年では、食生活の欧米化や運動不足によって肥満の人が増えています。肥満になると、糖尿病や高血圧などの生活習慣病をはじめ、さまざまな疾患を引き起こすリスクがあります。

取り組みでは、従業員の肥満を予防するために、毎日の体重測定を推進させる体重記録グラフを展開しています。従業員が自身の体重や肥満度を把握することで、生活習慣の見直しにつながることが期待されます。

出典:厚生労働省『令和元年国民健康・栄養調査結果の概要』/厚生労働省 e-ヘルスネット『肥満と健康



まとめ

この記事では、健康強調月間について以下の内容を解説しました。


  • 健康強調月間の目的
  • 健康強調月間の取り組み内容
  • 具体的な取り組み事例


例年10月は健康強調月間とされており、心身の健康づくりに役立つイベントや情報提供などが行われています。

健康強調月間を機に、企業における健康経営や産業保健活動のさらなる促進に向けて取り組んでみてはいかがでしょうか。

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遅沢 修平
遅沢 修平
上智大学外国語学部卒業。クラウド型健康管理サービス「first call」の法人営業・マーケティングを担当し、22年6月より産業保健支援事業部マーケティング部長に就任。
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