健康経営優良法人とは? 認定を受けるメリットやポイントを解説

健康経営優良法人とは? 認定を受けるメリットやポイントを解説

健康経営優良法人の認定を受けることで、企業はさまざまなメリットを得られます。ただし、認定を受けるためにはいくつかの要件を満たす必要があります。

これから健康経営優良法人の認定を目指すうえで、「どのような制度なのか分からない」「認定されることでどのようなメリットがあるのか知りたい」とお考えの人事・総務担当者の方もいるのではないでしょうか。

この記事では、健康経営優良法人の認定を受けるメリットや、認定を受ける際のポイントを詳しく解説します。


目次[非表示]

  1. 健康経営優良法人とは
  2. 健康経営優良法人の種類
  3. 健康経営優良法人の認定を受けるメリット
  4. 健康経営優良法人の認定を受けるためのポイント
  5. まとめ


健康経営優良法人とは

健康経営優良法人とは、日本健康会議()によって、特に優良な健康経営を行っていると認められた法人のことを指します。

健康経営優良法人の認定を受けるためには、日本健康会議認定事務局に申請書を提出して、認定審査を受けます。


健康経営優良法人とは

画像引用元:経済産業省『健康経営優良法人の申請について


健康経営優良法人の認定を受けている企業による実際の取り組み例を紹介します。


▼健康経営優良法人の取り組み例

  • スポーツジムと法人契約を締結して、従業員に利用を促している
  • 従業員に電子万歩計を配布して歩数を集計して、その実績を公表している 
  • 女性特有の疾病に関する検診の受診者への金銭的補助を手厚くしている 
  • 朝礼時のストレッチタイム、15時からのフィットネスタイムを実施している
  • 若手社員に対してメンター制度の導入・階層別研修・レクリエーションイベントを実施している


※日本健康会議は、国民の健康寿命の延伸や適正な医療について、行政の支援のもと実効的な活動を行うために組織された活動体です。

出典:経済産業省『健康経営優良法人認定制度』『健康経営優良法人の申請について』『健康経営優良法人 取り組み事例集』『健康経営優良法人2022(中小規模法人部門)



健康経営優良法人の種類

健康経営優良法人認定制度は、大規模の企業を対象とした“大規模法人部門”と、中小規模の企業を対象とした“中小規模法人部門”の2部門で構成されています。


健康経営優良法人の種類

画像引用元:経済産業省『健康経営の推進について


大規模法人部門の上位500に入った健康経営優良法人は“ホワイト500”、中小規模法人部門の上位500は“ブライト500”とよばれます。

このホワイト500やブライト500に認定されると付与されるものが、健康経営に取り組む優良な法人であることをアピールできるロゴマークです。

認定された大規模法人には、グループ会社全体や取引先、顧客などに健康経営の考え方を普及拡大していく“トップランナー”の一員としての役割が求められます。

また、認定された中小規模法人には、自社の健康課題に応じた取り組みの実践や、健康経営の拡大に向けて取り組み事例を発信する役割が求められます。

なお、ホワイト500の認定基準については、こちらの記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。

  健康経営の指針となるホワイト500とは? 認定基準と申請手続きについて 健康経営に関する制度について、経済産業省では健康経営に積極的に取り組む企業を評価するための “ホワイト500”という認定制度を設けています。ホワイト500の認定を目指しているものの、「基準や認定までの流れが分からない」という企業もあるのではないでしょうか。この記事では、ホワイト500の認定基準や申請手続きについて解説します。 first call

出典:経済産業省『健康経営優良法人認定制度』『健康経営の推進について



健康経営優良法人の認定を受けるメリット

健康経営優良法人の認定を受けることで得られるメリットは、従業員・求職者からの安心・信頼や、金融機関・投資家・自治体などからの信用・評価を得やすくなることです。

健康経営優良法人の認定を受けている場合、従業員への健康投資をしっかりと行っている企業として、金融機関や投資家、自治体などからの信用・評価につながります。

また、健康管理を徹底している企業は従業員を大切にしている企業という印象を持ってもらうことで、従業員の会社への信頼度が増す分、仕事に対する意欲も強くなる傾向にあるといえます。

このように、企業内外からの信頼や信用、また評価を得られることによる業績向上や株価上昇などの効果が期待できます。

加えて、インセンティブ措置を受けられるといった点も、健康経営優良法人の認定を受けることによるメリットの一つです。


▼インセンティブ措置の例

対象者
具体例
国によるインセンティブ措置
在留資格の審査の手続きを簡素化できる
健康経営優良法人認定の取得をハローワークの求人票に記載できる
都道府県によるインセンティブ措置
特別利率と保証利率による融資を受けられる
運転資金の貸し付け利率が0.2%引き下げられる
県によるPRや記念品の贈呈がなされる

経済産業省『中小企業への健康経営の普及』を基に作成


出典:経済産業省『健康経営』『中小企業への健康経営の普及』『健康経営の推進について』『健康経営ハンドブック2018



健康経営優良法人の認定を受けるためのポイント

健康経営優良法人の認定を受けるための要件には、必須要件とそうではないものがあります。また、要件の内容や項目の数は、大規模法人部門と中小規模法人部門で異なります。


▼大規模法人部門

大規模法人部門

画像引用元:経済産業省『健康経営の推進について


▼中小規模法人部門

中小規模法人部門

画像引用元:経済産業省『健康経営の推進について


出典:経済産業省『健康経営の推進について



まとめ

この記事では、健康経営優良法人について、以下の内容を解説しました。


  • 健康経営優良法人とは
  • 健康経営優良法人の種類
  • 健康経営優良法人の認定を受けるメリット
  • 健康経営優良法人の認定を受けるためのポイント


健康経営優良法人とは、日本健康会議によって、特に優良な健康経営を行っていると認められた法人のことです。

健康経営優良法人の認定を受けることで、従業員の活力や生産性が向上し、企業の業績向上や株価上昇にもつながることが期待できます。また、採用活動や取引先へのアピールポイントとしても機能するでしょう。

なお、認定の要件には、専門知識を持った産業医や保健師などの関与も含まれています。

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遅沢 修平
遅沢 修平
上智大学外国語学部卒業。新卒で大手証券会社入社。 その後、スタートアップ企業への転職を経て、2020年4月にメドピアに入社(Mediplat出向)。 クラウド型健康管理サービス「first call」の法人営業・マーケティングを担当し、22年6月より産業保健支援事業部マーケティング部長に就任。
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