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健康診断の管理はどこまで必要?結果の適切な取扱いと従業員への対応も解説

健康診断の管理は、企業の担当者にとって課題のひとつでもあります。

法律を守るだけではなく、従業員の健康と会社の生産性を両立させなければいけないので、「いったいどこまで管理すればいいのか?」「誰がデータを見ていいのか?」という素朴な疑問から健康データの活用方法まで、悩みがつきません。

健康診断の管理を疎かにすると、法律違反になるだけでなく、従業員の信頼も失ってしまいます。

特に健康情報は「要配慮個人情報」として扱われるようになったので、さらに慎重な管理が必要になっています。

コロナ禍以降、健康経営への関心が高まっている今、健康診断結果を上手に活用できる会社とそうでない会社の差は、これからの競争力にも影響しそうです。

この記事では、法律上の要件から実務のコツ、データの活かし方まで、健康診断管理の全体像をわかりやすくお伝えします。

健康診断結果の管理でお悩みなら、first callの「健診管理サービス」を導入することで、紙の健康診断結果をオンライン化して、その他の健康情報と一緒にシステム上で一元管理できます。就業判定や報告書集計もシステム上で実施でき、人事担当者の工数削減にもお役立ちいただけます。

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目次[非表示]

  1. 健康診断結果の管理で会社が担う責任とは
    1. 健康診断結果は法律で5年間の保管が必要な重要書類
    2. 会社の大きさや業種によって管理方法は変わる
    3. 管理義務を怠ると罰金が科される場合もある
    4. 健康診断後の対応策の実施も会社の義務
  2. 健康診断結果を管理するうえで会社に見られたくないと感じる従業員への対応
    1. 健康情報は限られた担当者だけが見られるよう管理する
    2. なぜ会社が健康情報を管理する必要があるか説明する
    3. 情報漏れを防ぐ対策を具体的に示して不安を解消する
    4. 自分の健康データを従業員自身が活用できる仕組みを作る
  3. 管理されている健康診断の結果は誰が見ることができるのか
    1. 健康管理の担当者と産業医・保健師だけに限定する
    2. 産業医は医師として全ての健康情報を確認できる
    3. 人事部は就業判断に必要な最小限の情報だけを見る
    4. 上司や経営者には個人が特定できない統計情報だけを伝える
  4. 健康診断の結果を適切に管理する方法
    1. 鍵のかかる場所や制限つきデータベースで管理する
    2. 健康診断の実施から結果保管までの流れを明確にする
    3. 健康情報の扱い方のルールを会社内で明確にする
    4. 定期的に管理状況をチェックして改善する仕組みを作る
  5. 健康診断の管理をシステムで行うことによるメリット
    1. データ入力や集計作業が自動化され業務負担が減る
    2. 健康状態の変化や部署ごとの傾向が簡単に分析できる
    3. 情報漏えいのリスクが減り安全性が高まる
  6. 健康診断結果の管理に関するよくある質問
    1. 健康診断を受けたくない従業員にはどう対応すべきですか?
    2. 健康診断結果を会社に提出したくないという従業員にはどう説明すればいいですか?
    3. 産業医がいない小規模事業場でも健康診断結果の管理は必要ですか?
    4. 健康診断の結果、就業制限が必要な場合はどのように管理すべきですか?
    5. 健康診断結果を外部委託先で管理する場合の注意点は何ですか?
  7. 健康診断結果の適切な管理方法のまとめ

健康診断結果の管理で会社が担う責任とは

企業として健康診断を実施するだけでは不十分です。結果の管理や対応策の実施にも重要な法的責任があるのです。

労働安全衛生法に基づく義務をしっかり果たすことは、従業員の健康維持だけでなく、会社の安定経営にもつながる大切な取り組みなのです。

ここでは、健康診断結果の管理に関する会社の責任について詳しく解説します。

【健康診断結果の管理で会社が担う責任とは】

  • 健康診断結果は法律で5年間の保管が必要な重要書類
  • 会社の大きさや業種によって管理方法は変わる
  • 管理義務を怠ると罰金が科される場合もある
  • 健康診断後の対応策の実施も会社の義務

健康診断結果は法律で5年間の保管が必要な重要書類

労働安全衛生法では、健康診断結果を記録して保存することが事業者に義務付けられています。

  • 一般健康診断:5年間
  • 特殊健康診断:業務内容によって7年から最長40年間

これは従業員が退職した後も同様です。

保管対象となるのは身長・体重から血液検査、心電図検査までの法定11項目の結果。これらは従業員の健康状態を長期間にわたって把握するための大切なデータです。

厚生労働省も「できるだけ長期間保存することが望ましい」と述べているので、データ管理はしっかりしておきたいですね。

会社の大きさや業種によって管理方法は変わる

従業員50人以上の企業では、健康診断結果を労働基準監督署に報告する義務がありますが、50人未満の企業にはその義務はありません。

ただし、結果の保管義務はどのような規模の会社でも変わらないため注意しましょう。

また、有害物質を扱う製造業や放射線業務に従事する医療機関などでは、特殊健康診断の実施と結果管理が必要です。

保管方法は紙でも電子データでも問題ないですが、電子データの方が管理しやすくなってきています。

管理義務を怠ると罰金が科される場合もある

健康診断の実施義務や結果の保管義務を怠ると、労働安全衛生法に基づく罰則の対象になることがあります。

特に報告義務のある企業が報告しないと、指導や勧告を受け、改善されなければ50万円以下の罰金が科される可能性も。

また、健康診断結果は「要配慮個人情報」なので、情報漏洩が起きると個人情報保護法違反として罰則を受けるリスクもあります。

法令遵守は形式的なものではなく、従業員の健康と安全を守るための大切な取り組みなのです。

健康診断後の対応策の実施も会社の義務

健康診断の管理は記録を保存するだけでは不十分です。具体的な対応も重要な義務になっています。

まず結果を本人に通知し、健康上の問題がある従業員については医師の意見を聴取します。
そして必要に応じて就業場所の変更や労働時間の短縮など、健康を守るための措置を講じなければなりません。

健康の保持に特に注意が必要な従業員には、保健指導も行うことが求められています。産業医がいる事業場ではその助言を得ながら、いない小規模事業場でも地域産業保健センターなどを活用して、適切な対応をする必要があります。

健康診断結果を管理するうえで会社に見られたくないと感じる従業員への対応

健康診断の結果には、体重や持病など人に知られたくない情報が含まれていますよね。「会社に健康状態を知られたくない」と感じる従業員は少なくありません。

こうした不安や抵抗感にどう対応すべきか、プライバシーを守りながら健康管理を進める方法を見ていきましょう。

【健康診断結果を管理するうえで会社に見られたくないと感じる従業員への対応】

  • 健康情報は限られた担当者だけが見られるよう管理する
  • なぜ会社が健康情報を管理する必要があるか説明する
  • 情報漏れを防ぐ対策を具体的に示して不安を解消する
  • 自分の健康データを従業員自身が活用できる仕組みを作る

健康情報は限られた担当者だけが見られるよう管理する

「誰が私の健康情報を見ているの?」という不安は、結果提出を拒む大きな理由の一つです。

この懸念を解消するには、健康情報へのアクセス権限を厳しく制限することが大切。具体的には、健康管理を担当する人事部門の特定スタッフ、産業医、保健師などに限定する体制を整えましょう。

2019年4月からは「健康情報等の取扱規定」の策定が企業に義務付けられました。

この規定で誰がどの情報にアクセスできるかを明確にし、社内に周知することで不安を和らげることができます。

特に注意したいのは、健康診断の結果を同僚の前で話題にするようなことは必ず避けるべきという点。「◯◯さん、中性脂肪また高かったね」などの発言は、プライバシー侵害として法的な問題に発展する可能性もあるのです。

なぜ会社が健康情報を管理する必要があるか説明する

「なぜ会社が私の健康状態を知る必要があるの?」と疑問を持つ従業員には、法的根拠と本人のメリットを丁寧に説明しましょう。

労働安全衛生法では、健康診断の実施と、その結果に基づく適切な措置が事業者に義務付けられています。会社が健康情報を把握するのは、単なる情報収集ではなく、従業員の健康を守るための法的義務なのです。

「会社があなたの健康情報を知りたいのは、あなたの健康を守り、無理なく働き続けられる環境を整えるためです」という視点を伝えることが大切ですね。また、健康診断が「自分の健康を守る機会」であることも強調すると効果的です。

多くの病気は初期段階では自覚症状がなく、健康診断でしか発見できないことも少なくないのです。

情報漏れを防ぐ対策を具体的に示して不安を解消する

「自分の健康情報が漏れたらどうしよう」という不安を解消するには、会社の情報保護対策を具体的に示すことが効果的です。

紙の場合は施錠できるキャビネットでの保管、電子データの場合はパスワード保護やアクセス制限を設けていることなど、具体的な保護措置を伝えましょう。「健康診断の結果は、セキュリティが確保された専用のサーバーに保存され、アクセスには二段階認証が必要です」といった説明は、安心感を与えます。

健康情報の取り扱いに関する社内規定や、情報漏えい防止のためのチェック体制があることも伝えると良いでしょう。重要なのは、情報漏えいへの懸念を軽視せず、真摯に受け止める姿勢です。

自分の健康データを従業員自身が活用できる仕組みを作る

健康診断は、従業員自身の健康管理のための貴重な機会です。自分のデータを主体的に活用できる仕組みを提供することで、「会社に管理されている」という受け身の感覚から、「自分で管理している」という主体的な意識に変えられます。

下記のような対応を取る企業も増えています。

  • 結果を分かりやすく説明した資料を添える
  • 自分でアクセスして確認できるポータルサイトやアプリを導入する

産業医や保健師による個別相談の機会を設けることも大切です。「自分の健康のことを一緒に考えてくれる」という実感は、健康情報を会社に提供することへの抵抗感を和らげる効果があるのです。

管理されている健康診断の結果は誰が見ることができるのか

健康診断結果のアクセス権限と管理

健康診断の結果には体重や病歴、血液検査などの機微な個人情報が含まれています。これらは「要配慮個人情報」として個人情報保護法でも特別な扱いが求められる重要なデータです。

誰がどこまでの情報を見ることができるのか、適切なアクセス権限を設定することが大切です。

ここでは、健康診断結果の適切な閲覧範囲について詳しく解説します。

【管理されている健康診断の結果は誰が見ることができるのか】

  • 健康管理の担当者と産業医・保健師だけに限定する
  • 産業医は医師として全ての健康情報を確認できる
  • 人事部は就業判断に必要な最小限の情報だけを見る
  • 上司や経営者には個人が特定できない統計情報だけを伝える

健康管理の担当者と産業医・保健師だけに限定する

「同僚や直属の上司に健康状態を知られたくない」という思いは多くの従業員が抱えているものです。健康診断結果へのアクセスは、健康管理を担当する特定のスタッフと医療専門家に厳格に限定すべきです。

具体的には、下記のように限定するのが適切です。

  • 健康管理の実務担当者
  • 産業医
  • 保健師

これはプライバシー保護と専門性の観点からも必要な措置です。アクセス権限を設定する際は、「権限管理表」のような形で明確に文書化しておくことが大切です。

企業の規模や体制によっては、衛生管理者がこの役割を担うこともあります。常時50人以上の従業員がいる企業では衛生管理者の選任が義務付けられているのです。

産業医は医師として全ての健康情報を確認できる

産業医は、従業員の健康管理を専門的に担う医師として、健康診断のすべての情報を閲覧する権限を持っています。これは単なる便宜的な理由ではなく、法的な根拠に基づくものなのです。

産業医は医師としての専門知識を活かし、健康診断結果から従業員の健康リスクを評価し、必要な就業上の措置について意見を述べる重要な役割を担っています。産業医が健康情報を閲覧する際には、医師としての守秘義務が適用されるので安心してください。

産業医がいない小規模事業場(常時50人未満の労働者を使用する事業場)では、地域産業保健センターのサービスを活用できます。

無料で健康診断結果に基づく医師の意見聴取や保健指導などが受けられるので、小規模事業場でも従業員の健康管理を適切に行うことが可能です。

人事部は就業判断に必要な最小限の情報だけを見る

「従業員の中性脂肪値が高い」「血糖値に異常がある」といった具体的な健康データは、実は人事部全体が知る必要のある情報ではありません。

厚生労働省の指針では、健康情報の範囲は「就業上の措置を実施する上で必要最小限」とすることが明確に定められています。

人事部が知るべき情報は、以下のようなものです。

  • 就業制限の要否
  • 具体的な制限内容
  • 休業の必要性とその期間

こういった人事労務管理上必要な情報に限定すべきです。注意すべきは、人事部門の中でも健康情報を閲覧できる人物を限定するようにしましょう。

健康管理システムを導入している企業では、閲覧範囲を個別に設定できます。健康管理担当者は全てのデータにアクセスできる一方、他の人事担当者は就業制限の有無のみを閲覧できるといった設定が可能です。

健康管理システム導入のメリット

上司や経営者には個人が特定できない統計情報だけを伝える

「社長、あの部署の◯◯さん、また健診で引っかかってましたよ」といった会話は職場で耳にすることがありますが、これは明らかに不適切な情報共有です。

上司や経営者に対しては、個人が特定できない形での情報提供にとどめるべきです。

具体的には、「30代男性の35%が肥満」「営業部では高血圧の割合が全社平均より10%高い」といった統計的な情報を提供します。これにより、経営者は従業員のプライバシーを侵害することなく、組織全体の健康状態を把握できるのです。

上司に個人の健康情報を伝える際には、本人の同意を得た上で、必要最小限の情報に限定することが原則です。「Eさんの業務内容については、医師から就業制限の意見があったため、当面の間、重量物の取扱いを避けるよう配慮をお願いします」といった伝え方が適切です。

健康診断の結果を適切に管理する方法

健康診断結果は従業員のプライバシーに関わる大切な情報です。個人情報保護法改正により、健康情報は「要配慮個人情報」として特別な取り扱いが求められるようになりました。

適切 な管理体制を整えることで、法令遵守はもちろん、従業員からの信頼獲得にもつながります。

ここでは、健康診断結果を適切に管理するための具体的な方法について詳しく解説します。

【健康診断の結果を適切に管理する方法】

  • 鍵のかかる場所や制限つきデータベースで管理する
  • 健康診断の実施から結果保管までの流れを明確にする
  • 健康情報の扱い方のルールを会社内で明確にする
  • 定期的に管理状況をチェックして改善する仕組みを作る

鍵のかかる場所や制限つきデータベースで管理する

紙の健康診断結果を床に積み上げておいたり、誰でも開けられる引き出しに入れておいたりする光景は、もはや許されません。物理的または電子的なセキュリティ対策をしっかりと講じることが大切です。

紙の健康診断結果を管理する場合は、必ず鍵付きのキャビネットに保管しましょう。この鍵は健康管理担当者や産業医など、アクセス権限のある人だけが持つようにします。

電子データで管理する場合も同様に、パスワード保護されたフォルダやデータベースを作成し、権限のある担当者のみがアクセスできるよう設定しましょう。

アクセスログを記録する機能も重要です。誰がいつどの情報にアクセスしたかが記録されていれば、不正アクセスの抑止効果も期待できます。離席時のセキュリティも見落としがちなポイントなので、画面ロックを習慣化することをおすすめします。

健康診断の実施から結果保管までの流れを明確にする

健康診断結果が会社に届いてから、「誰が」「どのように」処理するのか、その流れが明確になっているでしょうか。担当者が変わるたびに方法が変わったり、属人的な管理になったりしていると、一貫性のある情報管理は難しくなります。

まず、健康診断機関から結果が届いた時点で、受領の記録をつけておくことが大切です。

次に、結果を確認する担当者を明確にします。

確認後は、従業員への結果通知、保健指導対象者の選定、就業制限が必要な従業員の把握などの作業が発生します。

これらの一連の流れを文書化しておくと、担当者が変わっても混乱なく業務を進められるようになるでしょう。

保管場所への格納手順も具体的に定めておきましょう。そして保存期間の管理方法も重要です。期限が過ぎたデータの廃棄方法についても手順を決めておくと安心です。

健康情報の扱い方のルールを会社内で明確にする

2019年4月から「事業場における労働者の健康情報等の取扱規程」の策定が企業に義務付けられました。この規程を通じて、会社内での健康情報の取り扱いルールを明確にすることが重要です。

健康情報取扱規程には、以下のような内容を明記します。

  • 健康情報の定義
  • 情報を取り扱う者の範囲
  • 情報の利用目的
  • 第三者提供の制限

規程を作っただけでは意味がないので、従業員への周知も大切にしましょう。入社時のオリエンテーションや定期的な研修の機会を設けて、会社が健康情報をどのように取り扱うのかを説明すると良いです。

実際の規程例を参考にする場合は、厚生労働省の「事業場における労働者の健康情報等の取扱規程を策定するための手引き」が役立ちます。一度作成した規程も定期的に見直し、法改正や社内体制の変更に応じて更新していくことが大切です。

定期的に管理状況をチェックして改善する仕組みを作る

完璧なルールを作っても、時間が経つと少しずつ崩れてきてしまいます。

キャビネットの鍵が開けっ放しになっていたり、パスワードが使い回されていたりといった小さな問題は、放置すると大きなトラブルの原因になりかねません。

チェックリストを作成して自己点検を効率的に行いましょう。

  • 鍵付きキャビネットの施錠状況は適切か
  • アクセス権限のない人が健康情報を閲覧できる状態になっていないか

こういった具体的な項目を確認します。

改善サイクルを回す仕組みづくりも欠かせません。問題点が見つかった場合は、原因を分析し、再発防止策を講じましょう。定期的な教育・研修も効果的で、そのほかにも外部の専門家による監査を受けることも、客観的な視点からの気づきにつながるのでおすすめです。

健康診断の管理をシステムで行うことによるメリット

健康診断の管理をシステムで行うことによるメリット

健康診断の結果管理は、従来は紙の書類やExcelなどで行われることが多く、担当者にとって大きな負担でした。近年では専用の健康管理システムを導入する企業が増えています。

こうしたシステムは単なるデータ保存ツールではなく、多くのメリットがあるのです。

ここでは、健康診断の管理をシステム化することで得られる主なメリットについて詳しく解説します。

また、健康診断結果の管理でお悩みなら、first callの「健診管理サービス」を導入することで、紙の健診結果をオンライン化してデータ入力の手間を省き、セキュリティが整った環境での一元管理が可能になります。

【健康診断の管理をシステムで行うことによるメリット】

  • データ入力や集計作業が自動化され業務負担が減る
  • 健康状態の変化や部署ごとの傾向が簡単に分析できる
  • 情報漏えいのリスクが減り安全性が高まる

データ入力や集計作業が自動化され業務負担が減る

毎年数百名分の健康診断結果を一枚一枚確認し、要再検査者をリストアップし、産業医の意見を記録する作業は、担当者にとって大きな負担ですよね。この膨大な紙の山と格闘する日々から解放されるのが、健康管理システム導入の最大のメリットといえます。

健康管理システムを導入すると、健診機関から電子データで結果を受け取り、自動でシステムに取り込むことが可能になります。紙の結果報告書をスキャンしたり、手作業でデータを入力したりする手間から解放されるため、作業ミスも減少します。

未受診者への催促や再検査の案内なども、システムから自動で通知を送れる機能を持つものもあり、フォローアップ業務の負担も大きく軽減されます。

労働安全衛生法に基づく報告書の作成も、システムを活用することで簡単になるので、時間の節約にもつながります。

健康状態の変化や部署ごとの傾向が簡単に分析できる

健康診断の本当の価値は、単年度のデータだけでなく、経年変化を追うことで発揮されます。ある従業員の血圧が徐々に上昇していることや、特定の部署で肥満者の割合が増えているといった変化のトレンドを捉えることが、効果的な健康管理のポイントなのです。

健康管理システムでは、個人の健康状態の経年変化をグラフで簡単に可視化できます。

BMI、血圧、血糖値などの推移を一目で確認でき、早期の段階で健康リスクを発見できます。部署別、年代別、性別などの属性でデータを分類し、傾向を分析することも容易になるのです。

健康診断とストレスチェックの結果を組み合わせて分析できるシステムもあります。職場のストレス度が高い部署と健康リスクの関係性など、多角的な分析が可能になり、メンタルヘルス対策と身体的な健康管理を一体的に進められるようになるのです。

情報漏えいのリスクが減り安全性が高まる

健康診断の結果には、センシティブな個人情報が含まれています。紙やパスワード保護が不十分なExcelファイルでの管理では、紛失や盗難、不適切な複製のリスクが常につきまとうものです。

健康管理システムを導入することで、情報漏えいのリスクを大幅に低減できます。

システムへのアクセスには厳格なユーザー認証が必要で、ユーザーごとに閲覧・編集できる権限を細かく設定できるのです。

操作ログの記録も重要なセキュリティ機能です。誰がいつどの情報にアクセスしたかが自動的に記録されるため、不正アクセスの抑止効果があります。データの暗号化やバックアップ機能も備わっており、システム障害や災害時のデータ損失リスクも軽減されます。

健康管理システムの導入によって情報セキュリティが高まることは、従業員からの信頼獲得にもつながります。「自分の健康情報がしっかりと保護されている」という安心感は、健康診断結果の提出に対する抵抗感を減らし、健康管理への協力を得やすくなります。

健康診断結果の管理に関するよくある質問

健康診断結果の管理について、多くの担当者が悩みや疑問を抱えています。

ここでは、よくある質問やその対応策について解説していきます。

【健康診断結果の管理に関するよくある質問】

  • 健康診断を受けたくない従業員にはどう対応すべきですか?
  • 健康診断結果を会社に提出したくないという従業員にはどう説明すればいいですか?
  • 産業医がいない小規模事業場でも健康診断結果の管理は必要ですか?
  • 健康診断の結果、就業制限が必要な場合はどのように管理すべきですか?
  • 健康診断結果を外部委託先で管理する場合の注意点は何ですか?

健康診断を受けたくない従業員にはどう対応すべきですか?

「病院が嫌い」「時間がない」「今は具合が良いから必要ない」など、健康診断を拒む従業員の理由はさまざまです。

まずは、労働安全衛生法で従業員に対する健康診断の実施が事業者の義務として定められており、従業員には受診の義務があることを丁寧に説明しましょう。

健康診断は単なる「病気探し」ではなく、健康を守り、安全に働き続けるための重要な取り組みだという点を伝えることが大切です。それでも拒否する場合は、個別に面談して本当の理由を聞いてみましょう。

情報管理の方法について詳しく説明したり、勤務時間内に受診できるよう配慮したりと、柔軟な対応を検討すると良いです。

健康診断結果を会社に提出したくないという従業員にはどう説明すればいいですか?

健康診断は受けたものの、結果を会社に提出したくないという従業員もいます。まず、会社が健康診断結果を把握する目的を明確に伝えましょう。

「会社があなたの健康情報を知りたいのは、あなたが健康に働き続けられるようにサポートするためです」という点を強調すると良いです。

次に、健康情報の管理方法について具体的に説明しましょう。「あなたの健康診断結果は、健康管理担当者と産業医のみがアクセスできる専用のキャビネットで厳重に管理されています」「上司や同僚に個人の健康情報が共有されることはありません」など、情報管理の仕組みを詳しく伝えると安心してもらえます。

産業医がいない小規模事業場でも健康診断結果の管理は必要ですか?

従業員50人未満の小規模事業場では産業医の選任義務がないため、健康診断結果の管理に悩む担当者も多いのではないでしょうか。

事業場の規模に関わらず、健康診断結果の適切な管理は法的義務です。小規模であっても、労働安全衛生法に基づく健康診断の実施と結果の5年間保存は必須となっています。

医学的な判断が必要な場面では「地域産業保健センター」のサービスが活用できます。無料で健康診断結果についての医師の意見聴取や保健指導などが受けられるので、小規模事業場でも従業員の健康管理を適切に行えます。

健康診断の結果、就業制限が必要な場合はどのように管理すべきですか?

健康診断の結果、就業上の配慮が必要となるケースでは、従業員の健康を守りながらもプライバシーに配慮するという難しいバランスが求められます。まず、労働安全衛生法に基づく医師の意見聴取を行い、その意見をもとに就業制限の内容を決定しましょう。

就業制限情報の共有範囲は必要最小限にとどめることが重要です。

  • 本人
  • 人事労務担当者
  • 産業医
  • 保健師
  • 直属の上司

といったように限定するのが基本ですね。特に上司への情報共有は、業務上必要な配慮事項のみにとどめ、具体的な病名や検査数値までは伝えないよう注意しましょう。

健康診断結果を外部委託先で管理する場合の注意点は何ですか?

人材や専門知識の不足から、健康診断結果の管理を外部の専門業者に委託するケースが増えています。

まず重要なのは、信頼できる委託先の選定です。プライバシーマークやISO27001などの認証を取得している業者を優先的に検討すると良いでしょう。

委託契約を結ぶ際には、健康情報の取り扱いに関する条項を必ず盛り込むことが重要です。

  • 情報の利用目的の限定
  • 第三者提供の禁止
  • 安全管理措置の具体的内容

これらを明記しましょう。委託後も定期的に委託先の管理状況を確認することもお忘れなく。

健康診断結果の適切な管理方法のまとめ

健康診断結果の管理は、法令遵守と従業員の健康維持を両立させる重要な取り組みです。

法定の保存期間(一般健康診断は5年間、特殊健康診断は最長40年間)を守り、紙での保管なら鍵付きキャビネットで、電子データならアクセス制限を設けたデータベースで管理しましょう。

健康情報へのアクセス権限を適切に制限することで、プライバシー保護と必要な健康管理の両立が可能です。「誰がどこまでの情報を見られるのか」を明確にした社内規程を作成し、従業員に周知することで、健康情報管理への信頼を高められます。

健康診断の結果を適切に活用するには、単なる法令遵守を超えた視点が必要です。異常所見があった従業員への適切な事後措置はもちろん、健康データを統計的に分析して組織全体の健康課題を把握し、効果的な健康施策を展開することも大切です。

この記事を参考に、健康診断結果の管理体制を見直してみてはいかがでしょうか。

健康診断結果の管理でお悩みなら、first callの「健診管理サービス」を導入することで、紙の健康診断結果をオンライン化して、その他の健康情報と一緒にシステム上で一元管理できます。特定の従業員の健康情報にすぐに、そしてセキュアな環境でアクセスでき、人事担当者の工数削減にもお役立ちいただけます

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遅沢 修平
遅沢 修平
上智大学外国語学部卒業。クラウド型健康管理サービス「first call」の法人営業・マーケティングを担当し、22年6月より産業保健支援事業部マーケティング部長に就任。

クラウド型健康管理サービス「first call」は、
人とシステムの両方で、企業の健康管理をサポートします。

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