ストレスチェック導入の手順とは?費用やシステムの選び方を解説

企業のメンタルヘルス対策の一環として、従業員のストレス状況を適切に把握することは大切です。

労働安全衛生法により、一定規模の事業場では定期的なストレスチェックが義務付けられています。

この記事では、対象となる企業の条件から実際の進め方まで、基礎知識を分かりやすくまとめました。

円滑な運用の基本は、まずは全体の流れを把握しておくことです。

この記事でわかること

  • 従業員50人以上の事業場では行うことが義務付けられ、違反すると罰則リスクが生じる
  • メンタルヘルス不調の予防と職場環境の改善という2つの効果が見込める
  • 基本方針の決定から医師の面接指導まで、7つの手順が把握できる
  • 紙媒体とWebシステムごとの費用相場や、自社に合ったシステムの選び方がわかる

ストレスチェックの導入から、ストレスチェック後の面談指導、産業医選任などの業務効率化なら、クラウド型健康管理サービスfirst call(ファーストコール)へご相談ください。

目次[非表示]

  1. ストレスチェック導入の義務と対象企業
    1. 従業員50人以上の事業場で義務化
    2. 派遣社員やパート・アルバイトも対象
    3. 50人未満の事業場も将来的に義務化へ
    4. 行わなかった場合に生じる法令違反リスク
  2. ストレスチェック導入の目的とメリット
    1. メンタルヘルス不調を未然に防ぐ
    2. 働きやすい職場環境をつくる
    3. 企業の安全配慮義務を果たす
  3. ストレスチェック導入に向けた7つの手順
    1. 1. 導入前の基本方針策定と社内周知
    2. 2. 衛生委員会での調査審議と社内規程の策定
    3. 3. 社内体制と担当者の決定
    4. 4. 質問項目の選定と進め方の決定
    5. 5. 従業員への案内と結果通知
    6. 6. 高ストレス者への事後フォロー体制構築
    7. 7. 集団分析を活用した職場環境の改善
  4. ストレスチェック導入にかかる費用の相場
    1. 紙媒体方式の費用相場
    2. クラウド型システムの費用概算
    3. 医師による面接指導にかかる追加費用
  5. ストレスチェック導入に失敗しないシステムの選び方
    1. 料金体系と総額費用の明確さ
    2. プライバシーマーク等を取得したセキュリティ体制
    3. 担当者の負担を減らすサポート体制
    4. 集団分析とレポート出力機能の充実
    5. パソコンやスマホでの受検しやすさ
  6. ストレスチェックの導入から産業医面談まで一元管理できる外部サービスの活用
    1. Web完結で担当者の手間を省く
    2. 産業医とのスムーズな連携体制
    3. オンライン面談で全国の拠点に対応する
  7. ストレスチェック導入に関するよくある質問
    1. ストレスチェックの費用に利用できる助成金はありますか?
    2. ストレスチェックの診断結果は人事や上司に見られますか?
    3. ストレスチェックの結果記録はどのくらいの期間保存する必要がありますか?
    4. 高ストレス者が面接指導を拒否した場合はどうすればよいですか?
  8. 【まとめ】ストレスチェック導入を成功させる産業医連携

ストレスチェック導入の義務と対象企業

法律によって、制度の対象となる企業は従業員の人数で明確に定められています

自社が義務の対象にあたるのか、アルバイトや派遣スタッフはどう扱うべきなのか、迷う担当者の方もよく見受けられます。

ここでは、法的な要件と違反した場合のリスクについて詳しく説明します。

もし自社が義務の対象となる場合は、この記事を参考に早めに対応を進めましょう。

  • 従業員50人以上の事業場で義務化
  • 派遣社員やパート・アルバイトも対象
  • 50人未満の事業場も将来的に義務化へ
  • 行わなかった場合に生じる法令違反リスク

従業員50人以上の事業場で義務化

労働安全衛生法により、常時50人以上の労働者を使用する事業場は年1回のストレスチェックを行う義務があります。

この「事業場」とは、本社や支店などの拠点単位を指しています。

例えば、企業全体の従業員数が100人でも、A支店が30人、B支店が70人であれば、B支店のみが対象です。

注意点として、全社合算ではなく事業場ごとの判断となるため、拠点が複数ある場合は意識しておく必要があります。

制度の詳細については、厚生労働省「ストレスチェック制度」に関するページのQ&Aなども参考になります。

派遣社員やパート・アルバイトも対象

正社員だけでなく、契約期間が1年以上(更新見込み含む)かつ正社員の所定労働時間の4分の3以上働く非正規スタッフも対象となります

派遣社員については、派遣元企業に行う責任がありますが、派遣先企業も集団分析の観点から独自の判断で含めることが推奨されています。

対象者を漏れなく把握することが、職場環境の正確な把握につながります。

50人未満の事業場も将来的に義務化へ

従業員が50人未満の小さなオフィスや店舗は現状「努力義務」とされていますが、2025年5月の法改正により将来的な義務化が決定しています。

公布から3年以内(2028年5月まで)にすべての事業場へ適用されるため、早急に対応の準備を進めることが重要です。

少人数の職場ほど一人の休職が業務に与える影響が大きく、法対応を見据えて自主的に取り入れる企業が増えています。

行わなかった場合に生じる法令違反リスク

対象事業場であるにもかかわらず対応を怠ると、法律違反としてペナルティを受けます。

制度を行わなかったこと自体への直接的な罰則はないものの、労働基準監督署への報告を怠ると50万円以下の罰金が科されます(詳しくはe-Gov 法令検索等の行政ページをご参照ください)。

さらに、万が一従業員がメンタルヘルス不調で倒れた場合、企業が安全配慮義務を果たしていないとして損害賠償を請求されるおそれもあります。

法令違反であるだけでなく経営へ悪影響を及ぼすリスクがある点も押さえておいてください。

ストレスチェック導入の目的とメリット

法律上の義務だからと形式的に進めるとただの作業になってしまい、制度が本来の機能を果たしません。

制度本来の目的を理解すれば、組織全体の生産性を高めるための組織改善のきっかけとして活用できます。

ここでは、企業が導入によって得られる大きなメリットを3つ取り上げていきましょう。

メリットを理解して取り組むことで、より良い効果を得られます。

  • メンタルヘルス不調を未然に防ぐ
  • 働きやすい職場環境をつくる
  • 企業の安全配慮義務を果たす

メンタルヘルス不調を未然に防ぐ

制度の主な目的は、従業員自身にストレスの程度を気づかせ、うつ病などの深刻な不調を防ぐ一次予防にあります。

本人は日々の業務に追われていると、蓄積された疲労や心のSOSに気づきにくいものです。

定期的なチェックによって客観的な結果をフィードバックすることは、メンタルヘルス不調の予防につながります。

自分から相談窓口を利用するきっかけにもなるはずです。

企業にとって実感できる効果の代表例は、休職や退職に至る前の早い段階で対処できる点です。

働きやすい職場環境をつくる

個人のケアだけでなく、組織全体の問題点を把握する効果もあります。

チェック結果を部署ごとに集計する「集団分析」を行うと、職場環境の改善につながります

業務負荷が偏っている部署や人間関係に課題があるチームを見える化しましょう。

特定の部署だけ高ストレス者が多い場合、人員配置の見直しや業務フローの改善といった対策を実行するなど、具体的なアクションに繋げられます。

結果を活かしてマネジメントを改善することが、生産性の高い職場作りにつながります。

企業の安全配慮義務を果たす

そもそも、従業員が安全で健康に働けるよう配慮することは企業の果たすべき大切な役割です。

日頃からメンタルヘルス対策に取り組む姿勢を示すことで、この安全配慮義務を果たしているという証明にもなります。

万が一の労災トラブルを防ぐ意味でも、制度の適切な運用が大切です。

ストレスチェック導入に向けた7つの手順

いざ始めようと思っても、何から手をつければよいか迷うケースもよく見受けられます。

事前の準備不足は、従業員の受検率低下や結果を放置するといった失敗を招く原因になりかねません。

初めての方でもスムーズに進められるよう、具体的なステップを順を追って解説します。

順番に確認することで、抜け漏れなく準備を進められます。

  1. 導入前の基本方針策定と社内周知
  2. 衛生委員会での調査審議と社内規程の策定
  3. 社内体制と担当者の決定
  4. 質問項目の選定と進め方の決定
  5. 従業員への案内と結果通知
  6. 高ストレス者への事後フォロー体制構築
  7. 集団分析を活用した職場環境の改善

1. 導入前の基本方針策定と社内周知

事前の説明なしにいきなり本番の回答を求めても、従業員から不信感を持たれる原因になりかねません。

また、企業として「なぜ行うのか」「結果が評価に悪影響を与えない」といった基本方針を明確に伝え、朝礼や社内報でしっかりと案内する必要があります。

経営層からのメッセージとして伝えることで、社内の理解も深まるはずです。

2. 衛生委員会での調査審議と社内規程の策定

導入にあたっては衛生委員会での事前審議が法的に義務付けられており、担当医師やデータ管理のルールを話し合ってルールとしてまとめておくようにしましょう。

このプロセスを飛ばして独自の判断で進めてしまうと、法律違反になるだけでなく、従業員とのトラブルに発展するリスクも増えるため注意が必要です。

くわえて、実務に取り掛かる前に必ず衛生委員会の承認を得なければ、適法でスムーズな運用はできません。

3. 社内体制と担当者の決定

実務を円滑に回すためには、誰がどの業務を担当するのかという役割分担が基本となります。

全体の統括を行う実施代表者や、実務を担う「実施者」となる医師や保健師を決定していきましょう。

それに加え、日程調整やデータ管理を行う「実施事務従事者」の選任も必要です。

特に、労働安全衛生規則で、解雇や昇進などの人事権を持つ人間は、実施者や実施事務従事者を兼任できないと定められているため、人選には十分注意しましょう。

なお、外部の専門機関に実務を委託する場合でも社内窓口は必要になるため、早めに適任者を決めておく必要があります。

4. 質問項目の選定と進め方の決定

どのような質問票を使えばよいのか悩む担当者もよく見られます。

一方で、厚生労働省が推奨している職業性ストレス簡易調査票(57項目)を使用するのが一般的であり、確実な手法として知られています。

紙のマークシートを使うのか、パソコンやスマートフォンで回答できるWebシステムを使うのかという受検方法も合わせて決定してください。

5. 従業員への案内と結果通知

準備が整ったら、対象となる従業員に対して期間や回答方法を案内し、ストレスチェックをスタートさせましょう。

法律上、従業員への受検を強制することはできませんが、期限内に回答していない人へは実施事務従事者からリマインドを送り、受検率を高める工夫をすることが正確な集団分析につながります

回収データは担当者が分析して本人へ直接通知されます。本人の同意がない限り、会社は結果を見ることができません。

6. 高ストレス者への事後フォロー体制構築

結果の通知だけで終わらせず、フォローアップを行うことが大切なポイントです。

結果から「高ストレス」と判定された従業員に対しては、本人からの申し出に基づいて医師による面接指導を手配します。

この面接指導は主に産業医が担当するのが一般的です。

残業時間の制限や配置転換といった就業上の措置が必要かどうか、意見をもらいます。

会社側は医師の意見を尊重し、必要に応じて適切な職場環境の改善に取り組む必要があります

7. 集団分析を活用した職場環境の改善

データを組織改善に活かすことが本来の目的であり、部署ごとの集団分析を行って業務負荷の偏りや課題を浮き彫りにしましょう。

その結果をもとに、人員配置の見直しや残業削減策に取り組むことで、休職者の発生を未然に防ぐことにつながります。

とくに、分析結果を実際のアクションプランに落とし込むことで、健康経営を着実に進められます。

ストレスチェック導入にかかる費用の相場

新しい制度を始めるにあたっては、まず予算編成のためにコストの概算を把握しておきましょう。

選ぶシステムによって初期費用や単価が変わってくるため、事前に相場を知っておくことが大切です。

紙とWebシステムのそれぞれの相場と、追加で発生する可能性があるコストについて整理しました。

自社の状況に合わせ、予算に合った最適な方法を選ぶのがおすすめです。

  • 紙媒体方式の費用相場
  • クラウド型システムの費用概算
  • 医師による面接指導にかかる追加費用

紙媒体方式の費用相場

パソコンを持たない現場の作業員が多い企業などでは、紙のマークシート方式が選ばれるケースがよく見られます。

相場としては、従業員一人あたり500円〜1,000円程度が一般的です。

この中には、質問票の印刷や送付、データ入力作業などの代行費用が含まれます。

マークシートの回収や保管の手間がかかる分、システム利用料よりも割高になるケースがよくあります。

その結果、受検人数が多いほど代行にかかるトータルコストが膨らむため、見積もりをしっかり比較検討しましょう。

クラウド型システムの費用概算

社員の多くがパソコンやスマートフォンを日常的に使うのであれば、Webシステムを契約する形が主流となっています。

一人あたりの単価は300円〜500円程度と紙媒体よりも安く抑えられることが多く、年間利用料として固定額を支払うプランも存在します。

初期費用がかかる場合もありますが、自動集計などで担当者の業務負担が減るため、中長期的なコストパフォーマンスを考えるならWebシステムがおすすめです

医師による面接指導にかかる追加費用

高ストレス者への対応費用を見落として予算オーバーになってしまうケースは課題になりがちです。

自社の専属産業医嘱託産業医が面接指導を行う場合は通常の顧問報酬内で対応してもらえることもありますが、外部の医師をスポットで手配する場合は別途費用が発生する点も考慮しておく必要があります

1回の面接指導につき1万円〜3万円程度が相場となっており、対象者の人数によって予算が変わる点に注意してください。

なお、労働安全衛生法に基づく義務である以上、ストレスチェックおよび面接指導にかかる費用は全額企業が負担する必要があります。従業員に自己負担させることは禁止されています(参考:厚生労働省「ストレスチェック制度・メンタルヘルス対策」)。

ストレスチェック導入に失敗しないシステムの選び方

現在、数多くのストレスチェック代行サービスが存在しており、価格だけで決めると運用開始後に担当者の手間が増えてしまうことになります。

従業員のプライバシーを預かる以上、セキュリティ面での信頼性は妥協してはいけません。

自社の課題に合ったツールを選ぶための5つの比較軸を解説します。

以下の軸を参考に比較しましょう。

  • 料金体系と総額費用の明確さ
  • プライバシーマーク等を取得したセキュリティ体制
  • 担当者の負担を減らすサポート体制
  • 集団分析とレポート出力機能の充実
  • パソコンやスマホでの受検しやすさ

料金体系と総額費用の明確さ

初期費用無料をうたっていても、集団分析レポートの出力などが別料金になっており、結果的に高くつくシステムには注意が必要です。

年間で発生する総額費用をシミュレーションし、複数社の見積もりを取り寄せて比較検討するステップを踏むようにしましょう。

自社が必要とする機能がすべて基本プランに含まれているかを確認しておく必要があります。

プライバシーマーク等を取得したセキュリティ体制

メンタルヘルスに関するデータはデリケートな情報であり、万が一漏洩すれば企業の信用問題に発展します。

システムを選定する際は、プライバシーマークや情報セキュリティに関するISMS認証を取得している会社を選ぶのが最低限の条件です。

通信の暗号化がされているかも大切なチェック項目です。

データベースのアクセス権限管理が適切に行われているかどうかも仕様書で確認してください。

従業員が安心して本音で回答できる環境がなければ、制度自体が機能しなくなってしまいます。

担当者の負担を減らすサポート体制

初めての対応では、法律の解釈やシステムの操作手順で疑問が生じるものです。

たとえば、専任のカスタマーサポートがつき、準備から労働基準監督署への報告書類作成までを伴走してくれるサービスなら安心です。

手順書が渡されるだけのツールは安価ですが、その分担当者が自力で調べて対応する時間的コストがかかるのも事実です。

集団分析とレポート出力機能の充実

ただテストを受けさせて結果を個人に返すだけで満足していませんか?

組織の課題を見える化するためには、データをクロス集計できる集団分析機能が必要です。経営会議でそのまま使えるレポートがワンクリックで出力できるとさらに便利です。

分析結果を次の職場環境改善アクションにどう繋げるかを逆算し、必要な機能を判断する視点がポイントです。

パソコンやスマホでの受検しやすさ

回答率を高く保つには「答えやすさ」も大切です。スマートフォンから隙間時間にサクサク回答できるシステムも人気を集めています。

こうした背景から、ボタンの配置をはじめとした画面設計(UI)が洗練されているツールなら、IT機器に不慣れな従業員でも迷わず操作できるため、受検率が高まりやすくなります。

受検者の負担にならないシステムを選べば、正確なデータが集まりやすくなるでしょう。

ストレスチェックの導入から産業医面談まで一元管理できる外部サービスの活用

対応に追われて本来の労務管理業務に支障が出てしまっては、健康管理の目的を果たせなくなります。

導入にともなう業務負担を減らしたいのであれば、豊富な実績を持つ外部サービスの活用が効果的です。

たとえば、メディプラットが展開する法人向けサービス「first call」のようなクラウド型システムを取り入れれば、事務作業から面接指導までをスムーズに一元管理できます。

スムーズな対応を目指す企業担当者は、first call(ファーストコール)のサービス詳細をぜひチェックしてください

  • Web完結で担当者の手間を省く
  • 産業医とのスムーズな連携体制
  • オンライン面談で全国の拠点に対応する

Web完結で担当者の手間を省く

クラウド型の外部サービスを活用すれば、受検者の登録から結果の通知、集団分析レポートの作成まで、すべての工程をWeb上で完結させられます。

紙媒体のような印刷・配布の手間が省け、データ入力の作業も発生しないため、人事労務担当者の実務負担を大きく減らせます。

未受検者への自動リマインド機能なども備わっており、少ないリソースでも効率よく法令対応を済ませるための機能がそろっています。

産業医とのスムーズな連携体制

テスト結果が出た後、医師による面接指導の調整に手間取ってしまっては意味がありません。

産業医の紹介もあわせて行うサービスであれば、システムのデータと産業医の業務を円滑に連動させることが可能です。

高ストレス者と判定された従業員が出た際にも、スムーズに面接指導を依頼できる体制が整います。

オンライン面談で全国の拠点に対応する

地方の支店やリモートワーク中心の部署で、医師との面談機会の確保に苦労するケースもよくあります。

オンラインでの産業医面談に対応しているサービスなら、遠方にいる従業員でも交通費や移動時間をかけずに医師のケアを提供できます。

実務上は、チャット形式での医療相談窓口も併設されているサービスであれば、少しの体調不良やメンタルの悩みを気軽に医師へ相談できる環境を用意できるため安心です。

働き方の多様化に合わせた柔軟な健康管理を実現したい企業にとって、実務の負担を減らすためにも役立ちます。

ストレスチェック導入に関するよくある質問

実際に準備を進める中で、人事労務の担当者が直面しやすい実務上の疑問をピックアップしました。

そのため、助成金の有無や結果の取り扱いなど、事前にクリアにしておくべき内容をQ&A形式で解説します

よくある疑問を解消することで、よりスムーズに進められます。

  • ストレスチェックの費用に利用できる助成金はありますか?
  • ストレスチェックの診断結果は人事や上司に見られますか?
  • ストレスチェックの結果記録はどのくらいの期間保存する必要がありますか?
  • 高ストレス者が面接指導を拒否した場合はどうすればよいですか?

ストレスチェックの費用に利用できる助成金はありますか?

以前は50人未満の事業場向けに企業が直接申請できる「ストレスチェック助成金」がありましたが、令和5年度末をもってすでに廃止されています

現在は「団体経由産業保健活動推進助成金」へと移行しています。

商工会議所などの事業主団体が申請し、会員企業をサポートする仕組みへと変わった点を押さえておく必要があります。

企業が単独で申請できる同等の助成金は現行制度にはありません。

費用負担を抑えて対応を進めるためには、そもそも初期費用がかからず安価に導入できるWebシステムを選ぶのがおすすめです。

ストレスチェックの診断結果は人事や上司に見られますか?

原則として、従業員本人の同意がない限り、人事や上司などの会社側が、個人の詳細な回答結果を見ることを法律で禁止しています。

担当の医師等から本人に直接結果が通知され、その後に本人が同意書を提出した場合のみ、会社が結果を受け取れます。

同意の強制は不利益取り扱いとして厳しく規制されているため、あくまで本人の意思を尊重する必要があります。

個人のプライバシー保護が制度の基本であることを、社内全体にしっかり周知しておきましょう。

ストレスチェックの結果記録はどのくらいの期間保存する必要がありますか?

ストレスチェックを行った後は、結果記録や受検者からの同意書は適切に保管する義務が生じます。

労働安全衛生規則により、これらの記録は5年間保存することが義務付けられています。

また、第三者が閲覧できないよう、施錠できるキャビネットやアクセス権限が設定されたサーバーといった安全な保管場所を用意する必要があります。

漏洩を防ぐ管理体制を整え、従業員が安心して受検できる環境を作るようにしてください。

高ストレス者が面接指導を拒否した場合はどうすればよいですか?

高ストレス者として面接指導の対象になっても、評価への影響を恐れて申し出をためらうケースもよくあります。

会社としては強制することはできないため、面接指導を受けることのメリットや、不利益な取り扱いをしない旨を丁寧に説明し、受診を勧める姿勢が必要です。

それでも本人が拒否する場合は、その経緯を記録として残し、EAP(従業員支援プログラム)などの社外の代替案の提示も検討してみてください。

【まとめ】ストレスチェック導入を成功させる産業医連携

労働安全衛生法に基づく義務への対応はもちろん、組織の生産性を維持するためにも、メンタルヘルス不調の予防は重要な課題となります。

従業員50人以上の事業場には確実な対応が必要となる一方で、紙媒体の管理や医師の手配など、人事労務担当者の負担が増えるのも事実です。

そこで重要になるのが、受検の手間を省くWebシステムの活用と、事後のフォローアップを担う産業医との連携です。

日々の労務管理業務の負担を減らしつつ、従業員一人ひとりの健康を守る体制を築くなら、first call(ファーストコール)をご活用ください。

Web完結のシステムとオンライン対応の産業医ネットワークにより、全国どこでも質の高いメンタルヘルスケアをサポートし、企業の安全配慮義務への対応に役立ててください。

遅沢 修平
遅沢 修平
上智大学外国語学部卒業。クラウド型健康管理サービス「first call」の法人営業・マーケティングを担当し、22年6月より産業保健支援事業部マーケティング部長に就任。

クラウド型健康管理サービス「first call」は、
人とシステムの両方で、企業の健康管理をサポートします。

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